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パンと小麦

【徹底解説!】スペルト小麦ってなに?小麦アレルギーでも食べられるって本当?丸分かりスペルト小麦のメリット大全集!

こんにちは!mugiです!

「スペルト小麦について知りたい!!」

そんな方のために作りました。この記事を読むだけでスペルト小麦のことについて包括的にわかります!かなーり詳しく書きましたので、飛ばしながら読んでみてくださいね!

こんな方におすすめの記事です!

  • スペルト小麦についてどんなものなのか、ざっくりと知りたい!
  • 小麦アレルギーでも食べれるのか知りたい!
  • スペルト小麦にどんな健康的メリットがあるのか知りたい!

お任せください!

製パン業界のマーケティングとして勤めていた私が、徹底解説させていただきます!

スペルト小麦についてたくさん勉強しましたし、実際にスペルト小麦を使用・試食、また、生産者さんにもお会いした経験があります。おそらくスペルト小麦の知識で私の右に出るものはあまりいないのではないかと・・・(わかりませんw)

最初に言いました。かなーり詳しく書いています!笑

加えて、研究論文意外にも私の考察も含まれていますので、参考までにお願いいたします。

目次から飛ばしながら読んでみてくださいね!

ただし、スペルト小麦のレシピは今回はご紹介しません!すみません汗

ざっくりと解説、スペルト小麦って何?

スペルト小麦って初めて聞いた方、スペルト小麦についてざっくりと知りたい!という方に向けたセクションです。

スペルト小麦は小麦の原種に当たる小麦の一種で、「古代小麦」とも言われている。スペルト小麦は普通小麦よりも栄養価が高く、また、普通小麦よりも小麦アレルギーの反応性が少ないとも言われている近年話題の小麦です。

「そもそも古代小麦って何?」

「普通小麦と比べてどのくらい栄養価が高いの?」

「小麦アレルギーの人でも食べられるって本当なの?」

先ほどの説明だけでは、色々と疑問が湧いてきますよね。

詳しくは次のセクションで紹介しますね!

古代小麦って何?スペルト小麦の歴史。

小麦は幾度の品種改良を重ねれてきました。大昔に存在した小麦は、現在のように白くてふわふわのパンを作るのには向いていなかったと言われています。

食文化の発展により、よりパンや麺、お菓子に向いた小麦が品種改良によって現代のような小麦となりました。

では、古代小麦って、どんな小麦なのでしょうか?また、現代小麦と何が違うのでしょうか。

そもそも、古代小麦や現代小麦って、どの年表の小麦を指しているのでしょうか?

結論から、古代小麦や現代小麦の具体的な定義はありません!!

では、本記事では歴史を紹介しながら、なぜスペルト小麦は古代小麦って言われているのかを紹介しますね。

スペルト小麦はアイスマンから見つかった!

遡ること、紀元前5,000年前(今から約7,000年前)、最初の考古学的証拠ではの南コーカサスだと言われています。スペルト小麦はエンマー小麦と野生小麦(タルホコムギ)の自然交配によって誕生した品種であると報告されました。

エンマー小麦とは:スペルト小麦よりも前に栽培されていた小麦(栽培品種)です。今から約9,000年以上も前に遡ると言われています。

さまざまな地域で発見されているため、起源を具体的に説明するのは非常に難しいですが、しかし、有力な証拠が残されているのは中央ヨーロッパです。

石器時代にはスペルト小麦が栽培され、食べられていたと言われています。初めて人間の体内から古代小麦が確認されたのは、1991年にアルプス(イタリアとオーストリア付近)で発見されたアイスマンからです。

紀元前5300年ほど前に生きていたと言われています。また、ヨーロッパでは数多くのスペルト小麦の残骸が見つかっています。このことから、広く中央ヨーロッパを中心にスペルト小麦が食べられていたのではないかと考えられています。

古代小麦と現代小麦、普通小麦の定義

先にお伝えしておくと、これらの定義はざっくりしています。具体的な明確な定義はありません。

曖昧に定義されていた「古代小麦」と「現代小麦」、「普通小麦」について、私なりに具体的に次のように定義づけをしたいと思います。

古代小麦とは品種改良があまりされていない小麦の原型に近い古風の小麦現代小麦とは現代の食文化に合わせて品種改良された小麦普通小麦とはパンや麺、焼き菓子など幅広く料理に使用できる小麦

古代小麦はスペルトやエンマー、カムットなど、古代特有の小麦です。対して現代小麦は20世紀以降に生産性を上げるために品種改良された小麦です。

また、普通小麦はパンや麺、焼き菓子など幅広く使用できる普通の小麦を指し、現代小麦の1群です。

つまり、スペルト小麦は古代小麦の一種に分類されるのですが、どの小麦ももとをたどれば古代小麦から生まれているわけなんです。

また、現在生産されているスペルト小麦は品種改良が行われていない訳ではありません。古代原型を持っているから古代小麦と言われているだけなのです。

スペルト小麦と普通小麦、何が違うの?

ここまで、スペルト小麦はどのくらい前にあった小麦なのかがおわかりいただけたかと思います。

しかし、実際に現代小麦と何が違うのでしょうか。

先ほどもいくつかの違いを説明しましたが、もう少し深掘りしていきたいと思います。

品種改良の違い

歴史の話でも触れましたが、スペルト小麦はあまり品種改良されていません。つまり、先人たちが食べてきた小麦の形態とほとんど変わらないものということです。

昔の小麦は現代小麦ほどパンに向いている小麦ではありませんでした。昔のパンは、せんべいのような薄いパリッとしたものだったと言われています。つまり、現代のパンのようにふっくらと膨らむ製パン性はあまり期待できないのです。

生産のしやすさの違い

結論、古代小麦の方が生産が難しいと言われています。

スペルト小麦は現代小麦と比べ、粒が硬く、籾殻(もみがら)と言われる厚い皮で覆われています。

また、背丈も高く、穂も太いのが特徴です。

一方で現代小麦は粒がスペルト小麦と比べて柔らかく、また、背丈も低く、穂が細いです。

小麦は背丈が低い方がより生産がしやすく、風で倒れるなどの気候の影響を受けにくいと言われています。つまり、スペルト小麦は現代小麦と比べ、生産・加工に手間がかかっているのです。

また、収穫された粒は、乾燥後に製粉されることがほとんどですが、スペルト小麦は厚い皮で覆われているためそれを剥く工程が入ります。

さらに、粒が硬いため、最初に表面部分を荒削りしてから製粉するため、製粉にも非常に手間と労力がかかっています。

しかし、スペルト小麦は硬い籾殻で覆われているメリットもあります。虫に対して強いことから、オーガニックの生産に向いている品種と言われています。

成分の違い

スペルト小麦は現代小麦と比べて、ミネラル成分の値ではどのように違うのでしょうか。まず大きく一つ挙げられるのは、栄養価の ”高さ” の違いです。

スペルト小麦はミネラルが現代小麦と比べて圧倒的に多く含まれています。例えば、体内の消化を促してくれる働きがあるマンガンに関しては、現代小麦と比較して約13倍も含まれています。

小麦アレルギーの反応性の違い

現代小麦が食を支えている一方で、小麦アレルギー(小麦の体的拒否反応を示す症状)が多くみられるようになりました。しかし、ヨーロッパ諸国の研究機関を初め、スペルト小麦のアレルギー反応性について、少しずつ解ってきました。セリアック病以外の患者による小麦アレルギーの反応性は低いということがさまざまな研究で確認されています。

製パン性の違い

製パン性は現代小麦と比べるとやや劣ります。ホームベーカリーで焼いても、膨らみには物足りなさを感じるかもしれません。

現在販売されているスペルト小麦粉のほとんどは全粒粉タイプであるため、現代小麦粉とブレンドして使用するケースがほとんどです。

味わいの違い

スペルト小麦は現代小麦と比べて、ミネラルが非常に多く含まれているため、穀物特有の風味の強さを感じられます。

スペルト小麦の粉の色は、薄い茶色です。

スペルト小麦を使用してパンを焼くと、少しハードなパンとなり、ナッツのような香ばしい風味とチョコレートのような甘い香りがします。吸水率も高く、もっちりとした食感にもなります。現代小麦とブレンドして焼いても、スペルト特有の香り、味わいが楽しめる非常に美味しいパンに仕上がります。

スペルト小麦の健康的メリットとは

白く精製された普通小麦を食べすぎると体によくないという研究はたくさんあります。

なぜなら、現代の小麦は栄養価が低く糖分が高い、その結果、さまざまな健康被害を引き起こすと言われています。

また、小麦アレルギーなどの心配もあるでしょう。

スペルト小麦はどのくらい栄養価が高く、健康メリットがあるのでしょうか。

普通小麦と比較しながら解説したいと思います。

鉄分は普通小麦の6倍。

私たちの体にはミネラルが不可欠です。ミネラルは私たちの骨や歯、筋肉、心臓、脳を機能させています。

スペルト小麦は私たちに必要なミネラルとビタミンが豊富です。下の表では、100gあたりのスペルト小麦のミネラル量と、1日あたりの体に必要なミネラル量を比較します。

成分1日あたりの推奨摂取量スペルト小麦100 g 
リン男性と女性: 700 mg/day492.8 mg
カリウム男性19歳以上: 3400 mg/day女性19歳以上: 2600 mg/day507.1 mg
マグネシウム男性19-51歳: 400 – 420 mg/day男性19-51歳: 310 – 320 mg/day207.3 mg
マンガン男性: 2.3 mg/day 女性: 1.8 mg/day4.3 mg
カルシウム男性と女性31-50歳: 1,000 mg/day男性と女性51歳以上: 1,200 mg/day33.9 mg
男性31-50歳: 8 mg/day女性31-50歳: 18 mg/day男性と女性51歳以上: 8 mg/day5.4 mg
亜鉛男性: 11 mg/day女性: 8 mg/day3.9 mg

※推奨される食事許容量は、妊娠中及び授乳中の女性によって異なる場合があります。

表からわかるように、スペルト小麦を100gを食べると1日あたりの推奨摂取量に相当するミネラルを摂取することができます。

鉄分不足と言われている日本人女性には朗報ですね。

それぞれのミネラルにはどのような働きがあるのでしょうか。

この記事にて簡単におさらいしたいと思います。

・カルシウム

骨の健康にとって重要ですが、血圧の管理や体重管理、結腸がんの予防など他の健康効果もあります。

・マグネシウム

高血圧、心血管疾患、糖尿病のリスクを軽減します。

・亜鉛

筋肉との成長と発達に重要なミネラルであり、免疫力を向上させます。

・鉄

ハイカラ体の全ての部分に酸素を運ぶ赤血球のタンパク質であるヘモグロビンを作るのに重要なミネラルです。鉄不足になると貧血を起こす可能性があります。

・リン

骨や歯の形成に重要な役割を果たしています。体が細胞や組織の成長、維持、回復のために必要なタンパク質を作る役割を果たしています。

・カリウム

心肺機能や筋肉の収縮を助け、正常な血圧をサポートします。

・マンガン

酵素を活性化させ、体の機能を維持する重要な役割を果たします。また、体内でカルシウムの吸収を助け、脳や神経機能を良好にする働きがあります。

不足しがちなビタミンB郡が豊富。

スペルト小麦、特に全粒粉にはビタミンB群が豊富に含まれています。スペルト小麦100gには1日の推奨摂取量のうち、ビタミンB1が17%、ビタミンB3が31.2%、ビタミンB6が11.5%と言われています。

・ビタミンB1

細胞や炭水化物をエネルギーに変換するのを助けます。炭水化物の主な役割は体だけでなく、脳や神経系にもエネルギーを供給することです。このビタミンは、神経系、心臓、脳の機能を調節します。また、視力を維持し、免疫力を向上させます。

・ビタミンB3

炭水化物をグルコースに変換し、神経系を適切に機能させることにも関与しています。また、ストレス関連のホルモンを作るのを助けます。日光による皮膚細胞を保護する働きもあります。

・ビタミンB6

正常な脳の発達と、体が抗体を作るのを助けることによって神経系と免疫系の健康に保つのに重要です。抗体はウイルスや感染症、そのほかの病気と闘うために必要です。

タンパク量は普通小麦よりも多い。

タンパク質は、私たちの骨や筋肉、皮膚など体のあらゆる細胞の生成と維持に重要な役割を果たしています。スペルト小麦には良質なタンパク質が含まれております。また、スペルト小麦には普通小麦よりも多くのタンパク質を含む傾向にあると言われています。植物性タンパク質を探している方には朗報ですね。

一つ勘違いされやすいのが、グルテン量です。スペルト小麦のタンパク質のうち約80%はグルテンです。実はスペルト小麦は普通小麦よりもグルテンを多く含む傾向にあると言われています。グルテンは製パンに欠かせないタンパク質です。

スペルト小麦を食べると便通に良い。

全粒スペルト小麦には食物繊維が豊富に含まれています。スペルト小麦を食べると便通に良いと言われる理由の一つです。

スペルト小麦の小麦アレルギーでも食べられるの?

ここまで読んだ方なら、スペルト小麦は栄養価が高く、健康的メリットがたくさんあることがわかりました。

それだけではなく、スペルト小麦は小麦アレルギーの反応性が低く、発症しにくいと言われています。

小麦アレルギーの反応性において、スペルト小麦の関心が高まっている理由の一つです。

しかし、本当にスペルト小麦は小麦アレルギーの方でも食べられるのでしょうか。

結論、スペルト小麦って小麦アレルギーでも食べられるの?

おそらくみなさんが一番知りたいことなのではないでしょうか。

スペルト小麦は小麦アレルギーでも食べられるのでしょうか。

結論からお伝えすると、普通小麦もスペルト小麦も、小麦アレルギーの方はあまりおすすめしません。

しかし、小麦アレルギーの種類によっては食べられる可能性があります。

まずはタイプ別からお伝えしたいと思いますね。

①セリアック病をお持ちであり、かつ消化器による重度の症状の場合
食べられません。グルテンフリー認証を取得した原料を推奨します。※欧米での患者数は1%と言われていますが、日本人のセリアック病患者数は0.05%と言われており日本人にとっては非常に稀な病気です。心配な方は医療機関にご相談ください。
②頭痛、だるさ、かゆみなどの軽度の症状、腸などの消化器以外の症状の場合
おすすめはできませんが、一部研究では症状が出ないことが確認されています。
③セリアック病ではない軽度の症状の場合
食べられる可能性があります。また、小麦アレルギーのうち、ほとんどの方がこのケースであると言われています。

しかし、私は医師ではありませんので、必ず医師の相談の上、お試しください。

そもそもアレルギーって何?

小麦アレルギーって一つだと思っていませんか?実はアレルギーもさまざまなのです。

じゃあアレルギーって何?と思う方もいるかもしれませんね。ですので、少しだけアレルギーについて解説します。

アレルギーとは私たちの身体の免疫システムによって引き起こされる症状です。

つまり、私たちはウイルスなどの異物から身体を守ろうとしています。

これを聞くと、アレルギー反応って、体にとっては良いことなのでは?と思われるかもしれませんね。実際は、その症状に悩まされている患者は日々辛い思いをしている訳です。私自身もたくさんのアレルギーがありますよ汗

話を戻すと、

小麦アレルギーの反応があるということは、身体がその小麦から身を守ろうとしているとも言えます。

小麦アレルギーといえど、症状はさまざまです。代表なものとして、セリアック病と言われる死亡リスクのある重度から、腸によるもの、肌荒れ、だるさ、太りやすさなど軽度の症状。

ちょっと難しい話をすると、

人間の身体には抗体(こうたい)と言われるタンパク質の分子がいくつか存在しており、特定の異物を除外する働きがあります。抗体があるおかげで、私たちの身体を守っているんですね。

また、これらは抗体には免疫ブログリン(lg)と言われる5つの抗体があると言われています。

さらに専門的な話をすると、抗体ブログリンはIgG、IgA、IgM、IgD、IgEの大きく5つに分類され、小麦アレルギーの場合はこのlgEかlgGのどちらかに反応すると言われています。

小麦アレルギーにはどんな症状があるの?

いわゆる小麦アレルギーと言われているのは、セリアック、非セリアック、フルクタンの大きく3つに大別されます。

セリアックとは、小麦や大麦、ライ麦に含まれるタンパク質のグルテンに対する遺伝性の不耐症であり、消化器の吸収不良などの症状を引き起こす、重度の病気です。これはIgEに反応すると言われています。

非セリアックとは、腸以外での症状がある場合を示します。頭痛、しびれ、かゆみなどはこれに該当します。現在どの抗体(lgGもしくはlgE)に反応するのかは解っておりません。

フルクタンとは、フルクトース(果糖)の重合体で、小麦の他にもニンニク、ゴボウ、アスパラガス、玉ねぎなどにも含まれています。軽度の消化器による症状はこれに該当します。近年の研究では、小麦拒否反応の症状の一つに、フルクタンが原因であるということが解ってきました。

なぜ、小麦アレルギーは発症してしまうの?

小麦の成分のうち、抗体に反応しやすい物質として一般的に広く知られているものが、小麦グルテンです。グルテンは体によくないって聞いたことがありますか?

専門家の間ではグルテンに含まれるタンパク質の成分(グリアジンやグルテニンなど)が、私たちの身体が拒否反応を引き起こす原因ではないかと言われています。

なぜ、小麦が私たちの免疫システムが異物と認識し、このように拒否反応を起こす原因となってしまったのしょうか。

諸説ありますが、小麦の”品種改良”が一つの原因なのではないかと言われています。

現代小麦は食文化の多様化と食品工業を背景に、生産・加工のしやすさを求めて品種改良が行われてきました。現代小麦は小麦本来の形態からかけ離れてしまい、私たちの身体が進化に追いついていないと考える専門家もいるようです。

スペルト小麦のグルテンは普通小麦と少し違うの?

現代小麦が食を支えている一方で、小麦アレルギー(小麦の体的拒否反応を示す症状)が多くみられるようになりました。

しかし現在、ヨーロッパ諸国の研究機関を初めとした研究が進み、スペルト小麦が小麦アレルギーを引き起こす可能性について少しずつ解ってきました。

小麦アレルギーの一番の原因とも言われているグルテン。果たして、普通小麦と比較した場合、アレルギー反応性に変化はあるのでしょうか。

オーストラリアの研究で、それが明らかになりました。

非セリアック病のグルテン過敏症について、現代小麦と比べ、スペルト小麦はアレルギー反応が極めて低いことが確認されています。

小麦アレルギーのほとんどはフルクタン?

前述した通り、フルクタンは野菜などに含まれる糖の一種です。

近年の研究では、これが小麦アレルギーの原因のほとんどではないかと疑問視されるようになりました。

アメリカ内科消化器学会の会報では、非セリアック病患を対象にし、フルクタン、プラセボ、グルテンの3つのうち、どの成分に反応するかを調べた実験がありました。

プラセボというのは偽物による検証のための食材、つまり、3つのうち一つはアレルギー発症がない食材を混ぜたという訳です。

体調不良を訴えた患者の数を順にすると、次のような結果になりました。

フルクタン、プラセボ、グルテン

対象患者の約半数がフルクタンに反応していることが解りました。

ちなみに、スペルト小麦はフルクタンが少なく、普通小麦の約1/3ほどであると言われています。

スペルト小麦のグルテン量は?

「スペルト小麦はアレルギー発症が少ないからなの?」と思うからもいるでしょう。実際に、スペルト小麦はグルテンは少ないという記事もたくさんみたことがあります。

しかし、私が調べる限り、スペルト小麦は普通小麦よりもグルテン量が多いということがわかりました。

ここ、割と勘違いされやすいポイントなので、実際の研究などを自身で調べてみることをおすすめします。

スペルト小麦にもグルテンは含まれている?

国内でスペルト小麦が認知され始めたのは2000年以降です。スペルト小麦は「アレルギー反応性が低い」「体に優しい」という認識で広がりました。

また、グルテンが含まれていない、グルテンが少ないと言う情報も見られるようになりました。しかし、実際にスペルト小麦にもグルテンは含まれています。

グルテンとは、小麦タンパク質の総称ですが、ライ麦や大麦にも含まれています。タンパク質は生地の膨らみを助け、焼き菓子、特にパンに必要なタンパク質です。

グルテンは多くの人にとっては問題なく食べることはできますが、セリアック病の人は避けるべきと言われています。この場合、スペルト小麦またはグルテンを含む食品を摂取すると、抗体の反応により、小腸の内膜が炎症を起こします。

非セリアックグルテン過敏症の人も、スペルト小麦を含むあらゆる形態の稲科の植物は避けるように勧められています。

スペルト小麦は普通小麦よりもグルテン量が多かった。

次に気になるのは、スペルト小麦に含まれるグルテンの量です。

「アレルギーの反応性が低いってことだから、グルテン量が少ないんでしょう?」と思われがちですが、本当にそうなのでしょうか。

実際にスペルト小麦のグルテン量を調べた研究がありました。スペルト小麦と一般的な小麦の両方のグルテン含有量を測定したドイツの研究者は、スペルト小麦の方がグルテンがわずかに多いことを発見しました。

さらに、セリアック抗体に関する別の研究では、スペルト小麦は通常の小麦よりもわずかに反応性が高いことが発見されました。

つまり、普通小麦とスペルト小麦、小麦アレルギーに関して大きな相違はないと私は考えています。スペルト小麦だろうと、小麦アレルギーの方はあまりおすすめはできないですね。

フルクタンなどの軽度の症状の患者が多数派であることで、小麦アレルギーが異常な話題を呼んでいるのかもしれませんね。

おすすめのスペルト小麦粉

まとめ

今回はスペルト小麦について、ざっくりとまとめさせていただきました。

みなさんが気になりそうなポイントをまとめたのですが、また何か聞きたいことがあればコメントなどで教えてください!

さて、

まとめると

  • スペルト小麦は古代小麦と言われているが、品種改良がされていないわけではない。
  • スペルト小麦はミネラルやタンパク、食物繊維などが豊富で栄養価が高い。
  • スペルト小麦のアレルギー反応性は低いと言われているが、実際は普通小麦と変わらない。
  • スペルト小麦はグルテンが普通小麦よりも多く含まれている。

スペルト小麦って思ったよりも普通かも・・・。とスペルト小麦にとても期待を寄せていた方はごめんなさい。

デマのような情報もあったので、一つ一つ説明させていただきました。私はスペルト小麦が大好きなので、ぜひ、多くの人に試してみてもらいたいと思います!

特に、スペルト小麦で作ったカンパーニュは本当に美味しいので、パン屋さんで見つけたら購入してみてくださいね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

引き続きmugilogをよろしくお願いいたします!

ではでは^^